戦国時代を代表する武将の一人、真田幸村。
その勇猛果敢な戦いぶりから「日本一の兵」と称されましたが、彼にも好物があったことをご存知でしょうか。
信濃で暮らした真田幸村ですから、味噌とか味の濃いものを好んだのかな?という印象があります。
本記事では、真田幸村が愛した食べ物とその背景、さらには現代でも楽しめるレシピをご紹介します。
真田幸村の食生活
戦国武将として名を馳せた真田幸村ですが、その食生活にも興味深い一面がありました。
焼酎への深い愛着
幸村は当時一般的だった濁酒(どぶろく)ではなく、焼酎を好んで飲んでいたことで知られています。
戦いの後には焼酎を楽しむことが多かったようです。
特に印象的なエピソードとして、幸村が謹慎生活中に兄の家臣に宛てて、焼酎を送ってほしいと懇願する手紙を書いたことがあります。
「このツボの中に焼酎をたっぷりと入れてくれ」という文面からは、彼の焼酎への強い思いが伝わってきます。
それくらい謹慎中の幸村には焼酎を飲まなくちゃやってられないってところもあったと思います。
それに真田幸村の肖像画は鼻とほっぺが赤いんですね。
酒飲みの赤ら顔?とずっと思っていましたので、やはりその通りかぁと感じています。
好物のお餅
幸村の食べ物の好みとして特筆すべきは、お餅への愛着です。
特に「こねつきもち」という信州の郷土料理を好んでいたとされています。
真田幸村と「こねつきもち」
こねつきもちとは
こねつきもちは、長野県(当時の信州)の伝統的な郷土料理です。もち米を水洗いしてから小麦粉につける独特の製法で作られます14。
幸村とこねつきもちの深い関係
幸村は幼少期から晩年に至るまで、このこねつきもちを愛食していました。
彼の人生の節目にもこのお餅が登場しています。
真田幸村の人生最後の重要な節目となった兄との別れの場面は、武将の人間味溢れる一面を垣間見せる感動的なエピソードです。
幸村が豊臣方として戦うことを決意し、徳川方についた兄・信之の屋敷を密かに訪れたのは、大坂夏の陣の直前のことでした。
兄弟は今生の別れとなることを察しながら、静かに別れの盃を交わしたと言われています。
深夜のことだったため、信之は冷えた米を使ってこねつきもちを作り、最後の餞別として幸村に渡しました。
このこねつきもちは、兄弟の故郷である信濃(現在の長野県)の郷土料理でした。
兄弟の絆や郷土への思いを象徴する食べ物として、この場面に登場しています。
数日後、幸村は徳川軍に対して大規模な攻撃を仕掛け、戦場で命を落としました。
この別れの場面は、幸村の人生最後の重要な節目となり、兄弟の深い絆と郷土への愛着を象徴する感動的なエピソードとして語り継がれています。
こねつきもちという郷土の味を通じて、戦国武将の人間的な側面や、家族との絆の強さを感じ取ることができます。
このような細やかなエピソードが、真田幸村という武将の人間性をより深く理解する手がかりとなり、幸村の人間味溢れる一面を垣間見せるとともに、こねつきもちが彼にとって特別な意味を持つ食べ物であったことを示しています。
その他の真田幸村の好物
鶏肉の味噌漬け
幸村は鶏肉の味噌漬けも好んで食べていたとされています。
この料理は、彼が戦闘能力を高めるために選んだものだと言われており、カルノシンという成分が含まれているため、疲労回復や頭脳力向上にいいと考えられていました。
幽閉生活でも鶏肉料理、とくにこの味噌漬け料理を好んだとされていて、わりといいもの食べていたんですね。
幽閉先の九度山での生活は収入減が乏しく、真田ひもなどを作って売っていたようで、それでは足りずにお兄さんの信之さんに金の無心をしていたとかいう事もありました。
信之さんはその弟の願いを聞いて、しょっちゅうお金とか焼酎とか届けたみたいです。
きなこもち
伝説的な武将として描かれる幸村ですが、きなこもちも好物の一つとされています。
これは彼の柔和な性格を反映した趣味や嗜好を示すものかもしれません。
私も好きですが、きな粉餅はきな粉という大豆製品をとることで、健康効果もありますし、伝説の武将の食べ物としては納得です。
サワガニ
幸村はサワガニも好んで食べていたとされています。
これは彼が戦国時代に生きた証ですし、今でもサワガニを食べる地域はあります。
貴重なたんぱく質と、カルシュームをとることができるので、すごくいい食材ですね。
沢に行けばサワガニはよくいますし、お金がかからない食材ですね。
まぁ、私は食べたいとは思いませんが…。
真田幸村の好物を現代に再現!レシピ紹介
鶏の味噌漬けのレシピ
幸村が好んだとされる鶏の味噌漬けを、現代の調理法で再現してみましょう。
材料(4人分)
鶏モモ肉 1枚
酒 大さじ1
みりん 大さじ1
醤油 大さじ1
はちみつ 大さじ1
味噌(赤・白) 大さじ1
サラダ油 大さじ1
作り方
1,鶏もも肉のすじを取り除き、4等分に切る。味が染み込みやすいように切り込みを入れる。
2,ビニール袋に酒、みりん、醤油、はちみつ、味噌を入れてよく混ぜる。
3,2の袋に鶏肉を入れ、よく揉み込む。空気を抜いて一晩冷蔵庫で寝かせる。
4,一晩寝かせた鶏肉を取り出し、余分なタレを軽く拭き取る。
フライパンに中火でサラダ油を熱し、鶏肉の皮目を下にして焼く。
5,両面に焼き色がつくまでしっかりと焼き、完成。
このレシピは、真田幸村が好んだとされる鶏の味噌漬けを現代風にアレンジしたものです。
甘みと旨みが凝縮された味わいは、きっと幸村も喜んだことでしょう。
現代ならある、砂糖も当時は貴重な食材でした。
みりんはまだなかった時代かもしれませんが、現代風という事でいれています。
当時はもしかしたら、焼くだけ焼いて、味噌だけをつけて、食べていただけかもしれないんですけど。
こねつき餅のレシピ
兄弟が別れの時に最後に食べたとされる、こねつきもちの作り方をご紹介します。
この料理は長野県の郷土料理で、戦国時代から食べられてきた素朴で美味しいおやつです。
基本的なレシピを示します。
材料(4個分)
ごはん:お茶碗1杯(約150g)
薄力粉:50g
ぬるま湯:20cc
ごま油:大さじ1
みそだれ
みそ:大さじ1
砂糖:大さじ1
作り方
みそだれを作る
ボウルにみそと砂糖を入れて混ぜ、みそだれを作ります。
生地をこねる
別のボウルにごはん、薄力粉、ぬるま湯を入れ、弾力が出るまでしっかりとこねます。
ごはんは温かいものを使用すると良いでしょう。
形を整える
生地を4等分にし、それぞれにみそだれの1/4量をご飯でみそだれを包み込みます。厚さ約1.5cmの円形に整えます。
焼く
フライパンにごま油を入れて弱めの中火で熱し、整えた生地を並べて焼きます。焼き色がつくまで2〜3分焼いたら裏返し、同様に焼きます。
完成 両面がこんがりと焼けたら、こねつきもちの完成です。甘じょっぱい味噌だれとともにお楽しみください。
ポイント
生地が手にくっつく場合は、水で手を濡らしてから作ると良いです。
焼き加減はお好みで調整してください。
このこねつきもちは、戦国時代の武将たちにも親しまれていた素朴な味わいの料理です。
戦場でもこのこねつき餅を常備していたかもしれません。
ぜひ、お試しください!
まとめ:武将の人間味を感じる食の嗜好
真田幸村の食生活を通じて、我々は彼の人間味溢れる一面を垣間見ることができます。
戦場では勇猛果敢な武将でありながら、焼酎を愛し、郷土の味であるこねつきもちを好んだ姿は、彼の素朴な人間性を表しています。
多分なにもなければいなかのおじちゃんで静かな生活を送っていたはずです。
また、鶏の味噌漬けのような栄養価の高い食事を好んだことは、武将としての彼の生き方とも深く結びついています。
これらの食べ物への愛着は、幸村の故郷への思いや、家族との絆、そして武将としての責任感など、様々な要素が複雑に絡み合って形成されたものだと考えられます。
現代に生きる我々も、真田幸村の好んだ料理を再現し味わうことで、戦国時代を生きた武将の日常に思いを馳せることができるでしょう。
歴史上の人物の食生活を知ることは、その人物の人間性や生きた時代背景をより深く理解する一助となるのです。
真田幸村の食への嗜好は、彼が単なる戦の天才ではなく、人間味溢れる一人の人間であったことを私たちに教えてくれます。
武将メシを通じて、歴史上の人物たちの新たな一面を発見する楽しみを、ぜひ皆さんも味わってみてはいかがでしょうか。