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人物・江戸時代

「べらぼう」初代瀬川ってどんな人?小芝風花が演じる五代目瀬川とは?

「大河ドラマ『べらぼう』で、ひときわ輝きを放つ女性、五代目瀬川。小芝風花さんが演じるその姿は、美しく、強く、そしてどこか儚げです。
主人公の蔦重のことを好きで、でもその気持ちを秘めたまま力になっています。
そしてそのもどかしさに苦しんでいる姿はとても印象的です。
彼女の人生は、華やかな吉原の世界だけでなく、数々の困難と葛藤に満ちていました。
瀬川とは、吉原の遊女屋「松葉屋」の看板遊女の名跡。
その歴史は、初代から六代目(一説には9代までとも言われています)まで続き、それぞれの時代で、美貌と才覚、そして波乱に満ちた生涯で江戸の人々を魅了しました。
この記事では、大河ドラマで描かれる五代目瀬川を中心に、歴代の瀬川たちの生涯を紐解き、彼女たちが生きた時代の光と影、そして現代に生きる私たちに何を語りかけるのかを探っていきます。

「瀬川」の名を生んだ初代瀬川

5代目瀬川というくらいなので、当然ながら初代がいたんです。

その初代瀬川はどんな人生だったのでしょうか?

悲劇と復讐の物語

大河ドラマ「べらぼう」で小芝風花さん演じる五代目瀬川(花の井)。

その名跡の始まりとなった初代瀬川は、江戸時代初期、まさに波乱万丈という言葉がふさわしい生涯を送りました。

彼女の物語は、単なる遊女の物語ではなく、まさに江戸の縮図とも言えるものでした。

医師の娘から武家の妻へ、そして吉原へ

初代瀬川は、もともと医師の娘として生まれ、武士である小野田久之進と結婚しました。

しかし、夫が盗賊に殺害されるという悲劇に見舞われ、困窮した彼女は吉原の「松葉屋」に身を沈めることになります。

幸せな生活から一転、遊女としての人生を歩むことになったのです。

医者の娘で武家に嫁いだという事はそれなりに家格のあった家だったでしょうし、どんなにつらかったかと想像すると、なんとも胸が痛くなります。

またそんなに簡単に身を売ることになるとは、江戸時代怖すぎます。

仇討ちの伝説

初代瀬川の名を不朽のものとしたのは、何と言っても夫の仇討ちを果たしたという伝説です。

享保年間、吉原で偶然にも夫の仇と出会い、見事に仇討ちを成し遂げたというのです。

吉原という場所で、武士の魂を貫いた彼女の姿は、当時の人々にとって衝撃的であり、語り継がれる伝説となりました。

医者のお嬢さんから、武家の奥方になり、その後遊女。そして復習の仇討ち。

仇討ちは武士だけに認められたものですから、遊女になってもそれが認められた?という疑問がのこります。

しかし夫の仇討ちをしたというのは当時からしたら、武士の妻の鑑ということだと思います。

尼となって静かな余生を送る

仇討ち後、初代瀬川は遊郭を離れ、尼となって浅草の幡随院に入りました。

「自貞」と号し、静かな余生を送ったとされています。

波乱に満ちた人生の末に、彼女が選んだのは、静寂と祈りの日々でした。

伝説の真偽と「瀬川」の名跡

初代瀬川の物語は、あまりにも劇的であるため、その信憑性を疑う声もあります。

「瀬川」の名跡が大きくなってから作られた伝説という指摘もあるのです。

しかし、真偽はともかく、彼女の物語が人々の心を捉え、「瀬川」という名を伝説にしたことは間違いありません。

初代瀬川が私たちに語りかけるもの

初代瀬川の生涯は、私たちに多くのことを考えさせられます。

悲劇に見舞われながらも、自らの力で運命を切り開いた彼女の生き様をどうおもいますか?

初代瀬川の伝説を知ることで、ドラマをより深く楽しめるはずです。

「べらぼう」を彩る、吉原一の花魁・五代目瀬川(花の井)

大河ドラマ「べらぼう」で、ひときわ輝きを放つ女性、五代目瀬川(花の井)。

小芝風花さんが演じるその姿は、美しく、強く、そしてどこか儚げです。

吉原一の花魁

五代目瀬川(花の井)は、吉原の老舗遊女屋「松葉屋」の看板遊女です。

幼い頃に親に売られ、蔦屋重三郎と共に吉原で育った幼なじみという設定で描かれています。

美貌と教養、芸事に秀でた吉原一の花魁であり、江戸中に名を馳せています。

その姿を一目見たくて男たちが通ってくるようになりました。

蔦屋重三郎との関係

ドラマでは、蔦屋重三郎を助け、時に助けられながら、共に育った吉原の再興に尽力する役柄です。

二人は幼なじみであり、良き相談相手でもあります。

小芝風花さんは、蔦屋重三郎との幼なじみとしての親密な関係や、彼を支える姿を巧みに表現しています。

でも、3月2日の放送では小芝風花さんが演じる瀬川が蔦重に切ない思いを伝えていましたね。

それをみて、切なくなるテレビ前女子が急増したのでは?

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「瀬川」の名跡

「瀬川」は吉原でも指折りの大見世「松葉屋」に代々伝わった名跡です。

「五代目瀬川」襲名は、少しでも蔦重の力になろうと、不吉な名跡とされていた「瀬川」継承を決めた、花の井自身の決断によるものでした。

「五代目瀬川」襲名は、吉原全体が沸き立つビッグイベントとして描かれています。

鳥山検校との身請け

安永4年(1775年)に、盲目の高利貸し・鳥山検校に1,400両という大金で身請けされたことで、大きな話題となりました。

この出来事は、「瀬川落籍事件」として、当時の江戸で評判となりました。

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まとめ

小芝風花さん演じる五代目瀬川(花の井)は、ドラマ「べらぼう」において、非常に重要な役割を担う魅力的なキャラクターです。彼女の生き様を通して、当時の吉原の文化や人々の暮らしを感じてみてください。